−捨てられても。−
「わ〜い♫久しぶりに遊べるの?
いつも忙しかったもんねっ!お疲れ様!
今日はどこに連れてってくれるの?
いつもの公園?夕焼けが綺麗な川沿いかなぁ。
ドライブ?今日は遠くにいけるんだ〜嬉しいなぁ。見たことない、はじめての場所。ちょっと怖いけど、大好きな◯◯と一緒だから楽しみ♫
…着いたのかな?あれ?知らないおじさんがいる…◯◯の知り合いかなぁ?
2人で何か話してるけど…わからないよ〜…えっ?◯◯?なんでそんな悲しそうな顔するの?なんで?なんで?
すぐ僕が慰めてあげるから、大丈夫!泣かないでっ!
あれ?今日は僕だけここでお泊り?このおじさんと一緒なの?
そっか…また明日ね◯◯…僕…待ってるね。
冷たいな…暗いなぁ…
なんだか悲しい匂いがする部屋だよぉ…
ううん、大丈夫!一日、一日だけだから…明日◯◯が迎えにきてくれるまでだから…僕、寂しくないよ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
どのくらいたったかなぁ?◯◯…忙しいのかなぁ?なら、僕我慢できるよ、心配しないでね!
ねぇ◯◯っ♫最近おじさんとも仲良しになったんだよ!とっても優しくて、よく頭を撫でてくれるの〜♫
あと、友達もできたの!…でも僕より前にいた友達はどんどん奥の部屋にいっていなくなっちゃうんだぁ…あーあ、残念。
そうだ◯◯…今日は僕があの部屋の奥に行くんだって……さ
さっきね…おじさんが思いっきり抱きしめてくれたんだ!痛かったけど…なんか暖かかったの。
それでね、おじさんが悲しそうにしてたから、僕、顔を舐めてあげたんだ。そしたらね、涙を流しながら言ったんだ。
「…助けてあげられなくてごめんな」って
うん…僕さ、本当はわかってたんだ。◯◯はもうこないんだって。僕は置いていかれたんだって。だけど僕は待っていたかったんだ。
もしかしたら◯◯は来てくれるかも…◯◯にまた僕の名前を呼んでもらえるかもって…ちょっと思ってたんだ…
ちぇ…
◯◯!僕にいっぱい楽しいことを教えてくれてありがとう!
一緒に遊んでくれてありがとう!
一人ぼっちだった僕を…愛してくれて、
たくさんの思い出をくれてありがとう…
あ!おじさんがこっちに来いっていってる…
…もう僕の番みたいだ……
うわぁぁあ!怖いよぉ!!…嫌だ!助けて…◯◯!◯◯…
ぐすっ(泣)…ううん…◯◯…本当に大好きだったよ、元気でね !
生まれ変わったら…また◯◯に会いたいな。」
(参考:「ある犬の話」)
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